しょかつさい (諸葛菜)

学名  Orychophragmus violaceus
日本名  ショカツサイ
科名(日本名)  アブラナ科
  日本語別名  オオアラセイトウ、ムラサキハナナ(紫花菜)、ハナダイコン(花大根)、シキンサイ(紫金菜)
漢名  諸葛菜(ショカツサイ, zhūgécài)
科名(漢名)  十字花(ジュウジカ,shízìhuā)科
  漢語別名  二月藍(二月蘭,ニガツラン,eryuelan)、菜籽花(サイシカ,caizihua)、蒠菜(ショクサイ,xīcài)、菲(ヒ,fĕi)
英名  Violet orychophragmus
2006/02/27 跡見学園女子大学新座キャンパス
2010/04/09 入間市宮寺

2013/03/20 小石川植物園 

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2006/05/22 新座市中野

 ショカツサイ属 Orychophragmus(諸葛菜 zhūgécài 屬)には、中国・朝鮮に5-7種がある。

  ショカツサイ
(ハナダイコン) O. violaceus(諸葛菜)
   
 アブラナ科 Brassicaceae(十字花 shízìhuā 科)については、アブラナ科を見よ。
 漢名の諸葛菜(ショカツサイ, zhūgécài)は、三国時代の蜀(しょく、今日の四川省にあった国)の丞相諸葛亮(しょかつ・りょう、字は孔明,181-234)にちなむ。智謀に富み、優れた軍師であった諸葛亮が、軍隊の食糧補給のために利用したと伝えられる(又はそう考えられた)蔬菜を、むかし諸葛菜と呼んだ。唐のころには、蜀で蔓菁(カブ)を諸葛菜と呼んでいたという(韋絢『劉賓客嘉話録』)。今日の中国では、諸葛菜の名は、カブを指す場合とショカツサイを指す場合と両方がある。
 蒠菜(ショクサイ,xīcài)、菲(ヒ,fĕi)は、むかしカブに似た植物を呼んだ名。
 日本では、1940年代にはハナダイコンと呼ばれたが、同名の植物がほかにある(ハナスズシロ Hesperis matronalis)ことから、いまではオオアラセイトウ・ショカツサイ・ムラサキハナナなどと呼ぶことが多い。
 オオアラセイトウは、大型のアラセイトウ Matthiola incana(紫羅蘭;E.Stock)の意だが、あらせいとうの意味は不明。
 一説に、アラセイトウは「葉ラセイタ」の転訛か、という。葉がラセイタ
(ポルトガル語でラシャの意)に似ることから。
 遼寧・華北・山東・江蘇・安徽・浙江・陝甘・湖北・四川に産。
 日本には江戸時代、宝永(1704-1711)・正徳(1711-1716)年間に渡来した。
 しかし、栽培されるようになったのは1930年代以降。紫金草の名は、昭和14年
(1939)中国の南京紫金山から種をもたらしたことから。
 一般化したのは第二次世界大戦後で、今では首都圏を中心に野生化している。
 中国では、嫩葉をゆでて水に晒し、炒めて食う。種子は油を搾る。
 『花壇地錦抄』(1695)巻四・五「草花 春之部」に、「あらせいたう 末。こいむらさき葩(はなひら)四枚づゝニ咲。なつかしき香(か)ふんふんとせり。実ハ小角(さゝげ)のごとし」と。

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